最新情報

 
コラム
2017年10月27日

導体施術の機序④

既に施術家として専門的に治療をなさっておられる先生はお分かりかと思いますが、人間の体には、体全体に影響を与えるポイントとなる箇所がございます。

それぞれの手技などによって重視される個所がちがっていたりもしますが。

カイロプラクティクなどでは頸椎を、最重要箇所として捉えていたりします。

頸椎のズレが、全身の健康状態、筋・骨格系のみならず内臓なども含めて、に大きな影響を与えるとされています。しかしそれは当然のことで、頸椎からは自律神経が出ていて、内臓に至っているからですね。さらに、頸椎は脳、しかも生命維持に係る脳幹に一番近いところにあるので、この部位への影響も大です。加えて、情動を司る大脳辺縁系も近い。人間の感情への関りも見逃せません。

カイロプラクティックでは、上部頸椎のズレのパターンを、いくつも設定しています。

特に上部の頸椎にアプローチするのは、そうとう難しいのが現実です。

全身の状態を改善したり、機能を高めようとすると、頸椎は正にその鍵を握っています。

導体においても、頸椎へのアプローチは、今後大いに研究されるべき課題ですね。

頸椎のズレを調整すると、首の可動域は増します。しかし、首の可動域が増したからと言って、頸椎のズレが改善されたというわけではないのが大半であることを、十分に認識しなくてはなりません。頸椎のズレはそのままでも、その周りの筋肉が解れれば、首の可動域は大きくなります。

頸椎にアプローチするには高い熟練度が必要です。脳と全身に大きく影響する個所だけに、繊細な注意とスキルが不可欠です。

しかし、頸椎が調整できたら、本当に素晴らし効果が得られます。治療面においても、身体のパフォーマンス面においても。7つある頸椎の中でも、上部の一番と二番。ここが正しく最重要ポイント。この2つの頸椎のズレは、背骨全体のズレやこわばりを産出します。

頸椎に関わる疾病は、良く知られているところだけでも、首や肩のコリ,五十肩,頭痛,眼精疲労,顎関節症,めまい,等々。ストレートネックもそうですね。

さらに、頸椎そして背骨全体となると、それこそ自律神経や体性神経を介して、ありとあらゆる症状の根本的な原因となっている場合は極めて多いです。例えばその内のひとつですが、坐骨神経痛も頸椎のズレの調整で、治癒する例は大変多いですね。

しかし、一度調整しても、日常生活の姿勢や動作の癖などによって、またズレてしまうというのが、ほとんどのケースでしょう。

そこに、導体の出番があろうかと、私は考えます。

頸椎調整のスキルは、これは専門的な習得が必要です。もし、頸椎の調整を行ったとして、そのままではまたある程度は戻ってしまうので、日々導体施術によってケアしておくと、戻りの可能性や程度はそうとう小さくなるでしょう。誰でも手軽に習得できて、日々実践できる導体だからこそ、専門的な治療法を補完することができるという、とても重要な機能を果たすことができるのです。



(一社)日本導体協会顧問

吉備国際大学社会科学部スポーツ社会学科教授

竹内 研