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お知らせ
2018年1月16日

PGAレポート1月号に導体メソッドが掲載されました。

PGAレポート1月号に導体メソッドが掲載されました。

コラム
2017年12月29日

導体施術の機序⑥

前回は、導体伝振技法を用いて、筋肉に振動を与えると筋の伸縮が起き、硬くなった筋が解れる。さらには、筋の中を通る血管が圧迫と解放を繰り返されるので、中を流れる血液の流れが良くなる(ミルキングアクション)ということをお話ししました。ただし、ここで注意すべきは、どの程度の強さ、言い換えれば振幅や周波数の振動であるか、ということです。強すぎる振動が加わると、筋は緊張して返って硬化してしまいます。振動の振幅と速度、これが重要!ここにこそ、この技法の奥義のひとつがあります。

さて、導体を施術すると、関節可動域が広がるのは皆さんよくご存じ。導体を初体験された方々は、一様にこの変化に驚かれるわけですね。

では、可動域はどんなメカニズムで変化するのでしょうか?

実は、可動域に影響する要因は、単純ではありません。そこには心理的な要因までもが、関与しています。

まず可動域について、基本的に知っておきたいのは、伸展反射(stretch reflex)です。これを簡単に説明すると、筋はゴムのような物だというイメージを持つとわかりやすいと述べましたが、正しくそうでして。筋そしてその端にある腱、これらがどれくらい伸ばされているか感知するセンサーが、筋や腱にあります。それが筋紡錘と腱紡錘。このセンサーが伸ばされ具合を感知して、あるレベルを超えて伸ばされると、筋や腱に収縮するように命令が出されます。それによって、短縮性の収縮が強まり、それ以上伸びなくなります。ストレッチングをやると関節可動域が大きくなるのは、この伸展反射の起き方が変わるから。ストレッチングをやると体が柔らかくなると一般的には思われていますが、意外に筋自体が柔らかくなる程度は大きくないということですね。とは言っても、ストレッチングもマメにやった方が良いのはちがいない。ただし、伸ばし過ぎには注意。

導体施術によって可動域が大きくなるのは、伸展反射のメカニズムによるのではありません。それは、筋自体の硬度が変化することによると考えられます。あるいは、振動による神経系への作用。

私達人間の筋や関節などを硬くしてしまうのが、カルシウムの蓄積であることは、良く知られています。

カルシウムが沈着すると、筋が硬化したり、関節の動きが悪くなります。五十肩の原因でもありますね。そして、全身いたるところの筋でも、カルシウムの蓄積が起きて、筋が硬くなっていきます。そしていきつくところは、石灰化。

こうなると、当然、筋が収縮しづらくなって、可動域は小さくなります。

さて、そこに適切な振動が加えられると、微妙な筋繊維の収縮が起きます。

これは私見ですが、このことによって、筋中のカルシウム蓄積に改善が期待できると考えてます。

年齢と共に、または運動不足によっても、筋の硬化つまりカルシウム蓄積は促進されます。なので、日頃から筋に上手に振動を加えることによって、これを防いだり、改善したりできると思います。

そのために、導体の基本的な技法は、シンプルで誰もが習得できるという良さを備えてますね。



(一社)日本導体協会顧問

吉備国際大学社会科学部スポーツ社会学科教授

竹内 研


コラム
2017年11月29日

導体施術の機序⑤

理学療法士の方や治療のお勉強をされてきている方はご存知でしょうが。

筋肉は、筋原線維という細長い糸のようなものが束になって筋原繊維束となり、それがまた束となって筋繊維束となり、それが集まったのが筋肉。ちなみに筋肉のことを「筋(きん)」とい呼ぶと通っぽいですよ。

筋原線維が伸び縮みするのを筋収縮というのですね。筋原線維(筋の細胞)の中のサルコメアというZ膜で区切られた仕切りの中で、太いミオシンフィラメントの間に細いアクチンフィラメントが滑り込む(ハックスレイ博士が発見、ノーベル賞受賞)、スライディングセオリーは有名ですね。この滑り込みによって、筋肉全体が縮む。それによって筋が骨を牽引して、骨格が動いて、動作が行われる。

例えばこうした基本的な身体の知識、運動に関する知識も、今後導体協会としてお伝えする機会を持ちたいと思ってます。専門的な勉強をされた方以外でも、より幅広い多くの方々に、導体を習得して活用し広めていただきたいと思っていますから。その際、ある程度の基本的な知識を持っていただくことも必要だと思います。導体の社会的な評価を上げるためにも、より安全に効果的に施術が行われるためにも、大切なことでしようね。

さて、話を戻して、筋肉の構造と収縮のメカニズムの入り口は上記の通りですが、こうした知識だけではイメージが持ちにくいといった面はあります。慣れてくれば知識から即イメージを持てるのですが、最初の内は難しかったりします。そこで、筋を例えるならば、バネまたはゴムと思うと、イメージ化しやすいでしょう。この例えは良く使われます。

特にゴムを想像すると、より感覚的にイメージしやすいと思います。ゴムは伸び縮みする。縮む時に力が出る。しかし、引き伸ばされる時もそれに抵抗して力が出る。伸ばして両端をもってじっとしている時も、力が出る。順番に、短縮性収縮、伸長性収縮、等尺性収縮という。筋が力を出すのは縮むつまり短縮する時だけじゃないんですね。じっとしていても、骨つまり骨格を支えるために、同じ長さのまま力を出している。だから、中腰でじっとしていると、脚が疲れるんですよね。肩や腰が凝るのもそう。筋は私たちが生きている間中、多かれ少なかれ収縮している、つまり力を出している。筋が収縮することで出す力を筋力と言ってるんですね。

筋がある程度以上強く収縮しっぱなしだと、その筋は硬くなってしまします。筋繊維には神経や血管が当然ありますから、神経や血管などが圧迫されてしまう。

こうした事が長く続いたりすると、不快な症状や障害の発生に至ることがある。

筋収縮自体がスムーズじゃなくなったりして、スポーツの動作や日常生活の動作が上手くできなくなったりする訳です。

そこであの手この手で、硬くなった筋を解そうとしますね。

筋を解す場合、筋が持っている伸び縮みする性質を使うとより効果的です。ということは、振るわせると良いということ。つまり、導体伝振技法。

振るわせると、筋の伸縮が起きます。すると硬くなった筋が解れる。さらには、筋の中を通る血管が圧迫と解放を繰り返しされるので、中を流れる血液の流れが良くなる(ミルキングアクション)のです。



(一社)日本導体協会顧問

吉備国際大学社会科学部スポーツ社会学科教授

竹内 研